
注文住宅を建てる際、間取りやデザインだけでなく、意外と重要なのがコンセントの位置です。
コンセントの計画を後回しにしてしまうと、住み始めてから「もっとここにコンセントが欲しかった」「数が足りなかった」と後悔する可能性があります。
快適な暮らしを送るためには、事前にしっかりとコンセントの位置と数を計画することが不可欠です。
今回は、注文住宅のコンセント計画で失敗しないためのポイントを、部屋別に詳しくご紹介します。
注文住宅 コンセント 位置決定の重要ポイント
コンセント計画の重要性と失敗事例
コンセントの位置や数は、日々の生活の快適さに大きく影響します。
例えば、リビングでソファに座りながらスマホを充電したいのに、コンセントの位置が遠くて不便だと感じたり、キッチンの家電を全て接続しようとしたらコンセントが足りず、タコ足配線になってしまったりするなど、後悔するケースは少なくありません。
計画段階でコンセントの位置や数をしっかり検討することで、後々の不便さを解消し、快適な住まいを実現できます。
後悔しないためのコンセント位置の決め方
コンセント計画を成功させるためには、まず、生活スタイルや使用する家電製品をリストアップし、それぞれの家電製品の消費電力や設置場所を考慮することが重要です。
また、将来的な家具の配置や生活スタイルの変化も予測し、余裕を持った計画を立てることが大切です。
コンセントの種類についても、100Vと200Vの使い分けや、LANポート付きのマルチメディアコンセントの設置などを検討しましょう。
さらに、床用コンセントや屋外コンセントの設置も検討することで、より柔軟で便利なコンセント配置を実現できます。
コンセントの種類と選び方
コンセントには、単相100V、単相200V、そして最近ではLANケーブル付きのマルチメディアコンセントなどがあります。
一般的に、通常の部屋では100Vコンセントで十分ですが、エアコンや電子レンジなど、高電力の家電を使用する場所には200Vコンセントが必要です。
また、パソコンやテレビなどの機器をインターネットに接続する場合は、LANポート付きのマルチメディアコンセントが便利です。
コンセントの色も、白や黒、ベージュなど様々なバリエーションがあり、インテリアに合わせた選択が可能です。
コンセントの高さの目安と注意点
一般的なコンセントの高さは床から約25cmですが、家電製品の種類や設置場所によって最適な高さが異なります。
例えば、冷蔵庫は170~180cm程度の高さに設置することが推奨されています。
また、洗面所やキッチンなど水回りでは、水が浸入しないように注意が必要です。
さらに、高齢者や車椅子を使用する方がいる場合は、使いやすい高さにコンセントを設置する必要があります。

部屋別コンセント配置ガイド
リビングダイニングのコンセント配置
リビングダイニングは、家族が集まる空間であり、テレビ、照明、ゲーム機、パソコン、充電器など、様々な家電製品を使用する場所です。
そのため、コンセントの数は多めに確保することが重要です。
目安としては、6~8畳のリビングダイニングで100Vコンセントを4つ、200Vコンセントを1つ程度です。
テレビ周辺には、LANポート付きのマルチメディアコンセントを設置するのも良いでしょう。
ダイニングテーブルの下には、床用コンセントを設置すると便利です。
キッチンのコンセント配置
キッチンは、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、オーブンレンジ、ミキサーなど、多くの家電製品を使用する場所です。
コンセントの数は、3~4か所程度は必要です。
冷蔵庫用のコンセントは、メンテナンスしやすいように170~180cm程度の高さに設置するのが理想的です。
また、コンロとシンクの間や、背面の壁にもコンセントを設置すると便利です。
水回りであるため、防水性の高いコンセントを選ぶことが大切です。
寝室のコンセント配置
寝室では、ベッドサイドの照明、スマホの充電、加湿器など、コンセントを使用する機会は意外と多いです。
ベッドサイドには、コンセントを2つ以上設置することをおすすめします。
また、ワークスペースとしてパソコンを使用する場合は、デスクの近くにコンセントを設置する必要があります。
畳数に合わせて、2~5個程度のコンセントを配置しましょう。
洗面所のコンセント配置
洗面所では、ドライヤー、ヘアアイロン、電動歯ブラシなど、様々な家電製品を使用します。
洗面台周辺には、コンセントを2~3か所設置することをおすすめします。
洗濯機用のコンセントは、床から110~130cm程度の高さに設置しましょう。
その他の部屋(玄関、廊下、トイレなど)のコンセント配置
玄関では、掃除機や季節の飾り付けなどに使用するため、1~2か所のコンセントを確保しておきましょう。
廊下は、掃除機を使用する際に便利なため、1か所程度のコンセントがあると便利です。
トイレは、温水洗浄便座と、暖房器具などを使用するために、2か所程度のコンセントを確保しておきましょう。
収納スペースやワークスペースのコンセント配置
収納スペースでは、掃除ロボットの充電などに使用するため、コンセントを1~2か所設置することをおすすめします。
ワークスペースでは、パソコンや周辺機器を使用するため、複数のコンセントが必要となる場合があります。
デスクの近くに、複数個のコンセントを設置しましょう。

まとめ
今回は、注文住宅におけるコンセントの位置と数の決定について、重要なポイントや部屋別の配置ガイドをご紹介しました。
コンセント計画は、住み心地を大きく左右する重要な要素です。
事前にしっかりと計画することで、住み始めてからの後悔を減らし、快適な生活を送ることができます。
生活スタイルや使用する家電製品を考慮し、余裕を持った計画を立てることが大切です。
コンセントの種類や高さ、設置場所なども考慮し、後悔しないコンセント計画を立てましょう。
特に、家具の配置や将来的な生活スタイルの変化も考慮し、必要十分な数のコンセントを適切な位置に設置することが重要です。
忘れがちな屋外コンセントについても検討し、快適な生活空間を実現しましょう。