和室は日本の伝統的な住空間であり、畳の上で寛ぐ心地よさや多目的に使える利便性など、現代の多様なライフスタイルにも適合するメリットがあります。
一方で、古くさいイメージが先行しがちな和室ですが、畳の選び方や建具のデザインを工夫することで、モダンでスタイリッシュな空間に生まれ変わります。
ここでは、和室の魅力と現代風のデザインのポイントについて詳しく解説していきます。
□和室のメリットとは?
和室には、洋室にはない独特の魅力があります。
畳の上に座ったり寝転んだりすることで、心身ともにリラックスできる点が大きな特徴です。
1:畳のリラクゼーション効果
畳は適度なクッション性があり、素足で歩くと心地よい感触を感じられます。
また、畳の素材には湿度調整効果もあるため、快適な睡眠環境を作ってくれます。
さらに、畳の上では正座やあぐらをかくなど、体を自由に動かせるのも魅力の一つです。
2:多目的に使える利便性
和室は、シンプルな空間であるがゆえに用途を限定されません。
昼間は家事やテレワークのスペースとして、夜は寝室として使うなど、生活スタイルに合わせて自在に活用できます。
来客時には布団を敷いて客間にもなりますし、子供の遊び場やお昼寝スペースとしても重宝します。
3:防音と防振の効果
畳は空気を多く含む構造であるため、床からの騒音を和らげる防音効果があります。
子供が走り回っても足音が響きにくく、物を落としても破損しにくいのは畳ならではの利点と言えるでしょう。
このように、現代の住空間に必要とされる機能性を備えていることが、和室が見直される理由の一つとなっています。
□スタイリッシュな和室デザインのポイント
一口に和室と言っても、そのデザインは実に多様です。
昔ながらの趣を残しつつ、モダンな印象を取り入れた和室づくりのポイントを見ていきましょう。
1:畳の選び方を工夫する
従来の和室といえば、い草の畳が一般的でした。
しかし最近では、手入れのしやすさから和紙や樹脂製の畳を選ぶ家庭も増えています。
シンプルな見た目のフチなし畳は、洋風インテリアとの相性も抜群。
カラーバリエーションも豊富なので、コーディネートの幅が広がります。
2:置き畳を活用する
フローリングの上に置く「置き畳」もおすすめです。
必要な時だけ畳を敷き、簡単に和の雰囲気を演出できます。
市松模様に配置するのが定番ですが、畳の色を変えてアクセントを付けるのもおしゃれです。
3:建具やアクセントクロスで印象を変える
襖や障子といった和室の建具も、デザイン次第で空間の印象は大きく変わります。
グレーの無地や、幾何学模様の建具を選べば、洗練された雰囲気になります。
壁紙も、アクセントクロスを用いて柄を効かせると、モダンな印象が強まるでしょう。
4:照明にこだわる
間接照明を上手に取り入れることで、落ち着きのある上質な空間が生まれます。
光の色味を調整できる照明器具を選ぶのもおすすめです。
畳の色に合わせて照明の色を変えられるので、TPOに合わせた演出が可能です。
□まとめ
和室は、畳ならではの心地よさと利便性の高さが魅力です。
防音効果やクッション性など、子育て世帯にもメリットの多い空間と言えるでしょう。
また、シンプルでフレキシブルな間取りは、ライフスタイルに合わせて使い方を変えられるのも大きな利点です。
モダンな印象に仕上げるなら、畳の種類や建具のデザインにこだわるのがポイントです。
置き畳を活用したり、アクセントクロスを用いたりすることで、洋室とのバランスの取れた空間づくりが叶います。
伝統的でありながら現代的でもある和室は、まさに日本の住文化の結晶と言えるのではないでしょうか。