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39 木造3階建て住宅

近年の都市部での住宅建築は、狭い敷地で行われることが少なくありません。
そこで、より多くの床面積を確保するため、3階建ての住宅が増えてきました。
その特徴を見ていきましょう。

■木造3階建ての構造
都市部の大半は、防火による制限が厳しい地域に指定されているので、3階以上の建物は鉄骨造かRC造とされていました。
しかし、法改正があり、言っての基準を満たせば、準防火地域内でも木造3階建てが建てられるようになりました。
3階建て住宅では、上からの重さはもちろん、地震・台風時に1階にかかる力が、2階建てに比べて大きくなります。
そのため、柱や梁、土台など各部材をより太くし、耐力壁の量やバランスの計算も厳密にしなければなりません。


■ビルトインガレージ
狭小敷地では敷地内に駐車スペースを確保するのにも、工夫が必要です。
そこでビルトインガレージという方法があります。有効な手段ですが、難しい点もあります。
都市部の狭小敷地の形状は奥行きに対して間口が狭いケースがほとんどで、建物の幅も限られています。
そこにガレージと玄関の開口を取ってしまうと、必要な耐力壁が確保できなくなることがあるためです。
新軸組と呼ばれる構法のなかには、ビルトインガレージに向いているものがあります。



■木造3階建ての法的規則
木造3階建てには、構造以外にも法的な制限があります。
高さの上限を設定している地域も多く、たとえば最高の高さ10m。最高軒高7mの地域では小屋裏を利用する
程度の3階建てにしかなりません。
前面道路が狭く道路斜線が厳しかったり、北側斜線が厳しいと3階建てにしたものの、壁が斜めになり
部屋が有効に使えなくなることもあります。
準防火地域では、屋根・外壁・軒裏のつくりについて、防火性能に関する細かな仕様が決められており、窓など開口部の大きさも制限されています。
また、建築協定で3階建て以上の建築を禁じている地域もあります。

■混構造
1つの建物の主要な部分に、異なる形式の構造を併用することを混構造といいます。
3階建て住宅で1階を店舗や車庫にして、柱や壁を極力減らしたいときには、1階を鉄骨造かRC造、
2・3階を木造とすることが多いようです。
木造部分は2層でも、3階建ての構造規定が適用されます。

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