明るい赤茶色の屋根に白い壁。三角屋根がノスタルジックな雰囲気を漂わせるT邸は、「猫と楽しく暮らしたい」という夫妻の希望に沿って作られた住まいだ。床や壁は傷がつきにくい素材が使われ、建具には猫が出入りできるような小窓を取り付けた。
リビングのアクセントにもなっている梁の上にも猫が登れるよう、壁面には猫の階段にもなる収納棚を作りつけたほか、室内に風を送るパティオには、オリジナルで製作したキャットタワーを設置するなど、随所に猫と暮らす工夫がなされる。
そんな猫との楽しい時間を過ごすのは、濃いブラウンと白を基調とした、落ち着いた空間。「猫が遊べるように」と一部を吹き抜けにした立体的なリビングや寝室は、屋根の傾斜をそのまま生かした斜めの天井が印象的だ。
2階には、たくさんの蔵書や壁に掛けられたギターなど、好きな物に囲まれた環境を実現する、ご主人の自慢の部屋も。T様邸は、好きなものや楽しみに対する想いを、大きく、そして優しく包み込んでいる。
